write by 垣本

先日、徳島県は神山町「地方創生の先進地」に行ってきました。

3日間の滞在の中で、印象に残った取り組みを紹介します。

 

『フードハブプロジェクト神山』

 キーワードは「地産地食」

農作物のブランド化や6次産業化の支援ではなく、地域で食にまつわるサービスを生み出し、農作物を地域で食べることで経済を回していくというコンセプトだそう。

確かに考えてみると、地方で作った農作物を市場の大きい都市部で高値で販売する『農作物のブランド化(すごい大きくて甘いいちごがイメージしやすい)』って農作物のお金は地方に落ちるけど、その食材を使ったサービスは都市部で起こってしまう。従来の生産地(地方)と消費地(都市部)の関係は変わらない。

農作物を作る人のみが頑張る仕組みは、生産者への負担となる。加えて、生産者が都市部に向けた商売をしても、同じ地域内に住む人にとっては、その食材や生産者に対して愛着は湧かないし、応援したい気持ちも起こりにくいように思える。都市部からの評価がその地域の評価として考えるのはなんか寂しいし、時代錯誤に思える。

このフードハブプロジェクトでは、地域の農作物をふんだんに使った食堂「かま屋」やベーカリー兼食品店「かまパン&ストア」をオープンしたほか、神山に息づく食文化や郷土料理の再生、オーガニック農業の導入などに取り組んでいる。

生産者に加えてレストラン・加工業者・販売業者などの様々なサービスが地域内に生まれ、循環させることができる。そうすることで雇用が生まれるし、農業が元気になり、景観を維持していくことにもつながる。

地元で自分たちらしく生業を育み、生活を営む。

未来的だけど、自然なことだよなー。

大垣近郊でも農法にこだわった農家さんや素材にこだわった料理人さんたちと一緒にこんなプロジェクトを始められたらなぁ。