カテゴリー: ■オクムラ*コラム

「意見」と「異見」

write by 奥村

ウィズコロナからなかなか抜け出せない中、不安に駆られると、どうしたらよいかを誰かに決めてほしいと思ってしまいます。

しかも、詳細に至るまで行動を決めてもらえないと動けないのです。

決められると一律に皆がそれに依存していきます。

例えば営業するなと言われれば営業しないし、あつまるなといえば人はあつまらなくなります。

本当は違うやり方もあったりします。

でも、そこで違う意見を主張しても、もはや聞いてもらえず、「意見」が「異見」となり批判されるようになります。

すると皆が進む道は凝縮され、考え方が統制されていきます。

こうして自ら先のことを考えなくなってしまうとすべてが委縮してしまい、あらゆる活動が制限されてしまいます。

日常生活においても仕事においても、コロナ禍でなくてもこうした不安や恐怖が伴う事はたくさんあります。

そうした場面においても勇気をもって適正に判断する力が大切です。

不安や恐怖はエネルギ-が強いですから打ち勝つことは容易ではありませんが、自分で考え、適切な行動をとって、仲間と「意見」と「異見」を交えながら、最善な道を進みたいと思います。

今、必要なこと

write by 奥村

コロナ禍により、イベント開催、旅行、スポ-ツなど行動が制限されています。

子供たちは夏休みが短くなっただけでなく、ラジオ体操、学校プール、お祭り、花火大会が中止となり、子供たちの夏の風景は様変わりしました。私たちの街でも、夏の風物詩である揖斐川の花火や大垣市民プ-ルも開催されず、残念ながら今年はただ熱く息苦しい季節で終わりそうです。

このようにあらゆる分野で、従来通りの活動ができなくなりました。この先これらの行事も、どうすればよいのかは誰にもわかりません。

しかし不安に駆られているだけではだめだと思います。不安は私たちから心を奪ってしまう気がするからです。第一波で起きたトイレットペ-パ-やティッシュの奪い合いや食品の買いだめ、感染者の誹謗中傷、自粛警察など、すべては個人の不安から来ているのではないでしょうか。

だからこそ周りをしっかりと見て、まわりに依存することなく、自ら正しい判断ができる力が必要だと思います。さすれば恐れず穏やかな毎日が過ごせるのではないかと思います。

私自身も心をフラットに少しで周りが良くなるためにどうしたらよいかを考えながら、一日を大切に過ごして行こうと思います。

シン・オオガキ

write by 奥村

安宅和人さんの著書「シン・ニホン」に、”未来を作る鍵となる人は、化学・工学・医学など個別領域の専門家より、夢を描き複数の領域を繋いで形にする人や、何でも自分でやる人より、どんな課題でもそれぞれ自分が頼れる凄い人を知っている人だ”と書かれてありました。私たちは建築の専門分野で仕事をしていますが、違う領域の人たちと繋がったり組んだりすることの必要性を感じています。特に地方は人口減少でよりマーケットが縮小し、ひとつの業種だけで経営が成り立たなくなっていきます。JALが農業事業に参入し、銀行がカフェをオ-プンするなど大手企業が本気で異業種に取り組む話題をよく聞くようになりました。パラレルワ-カ-が増え、その中で今まで本業が自分の生きる道だと信じていたけれど、やってみると意外に本業と同様に楽しいと気付く事もあると思います。そうすると複業の中から今までにないアイディアが浮かび、それが新たな事業へと発展します。

弊社若手スタッフが、自主的に6月限定でカフェをオ-プンしました。午前中は調理人や八百屋、午後からは建築の設計士と、一日の中で全く違う業種を行いました。しかもA面もB面もありません。両A面です。つまりどちらも本気でした。というのも、身を酷使して早朝6時に店を開けるという、周りにはない事を試みたのです。それにより、散歩している方が立ち寄り、早朝の地域コミュニティ-の場という新しい暮らしの価値ができました。

「副業」から「複業」へ。本気の仕事を複数もつ働き方はいわゆる働き方の改革としてあるのではないかと感じています。自分が主人公となり社会に貢献できる道を探せるのも、この働き方の魅力です。今までの殻を破らなければ新しいものは見えてこないし、見えないからと言って破らないと一生暗闇からは抜け出せん。こんな時代だからこそ、いろんな変革に挑戦できます。要はチャンスとしてとらえることができるかだと思っています。このような活動の中で新しい大垣を創っていけたら嬉しいです。

縁を育むことが私たちの仕事

write by 奥村

緊急事態宣言も解除され、少しずつ新型コロナウイルスの感染も減っているニュ-スを聞くと嬉しいです。皆さまもいろんな場面で影響が出ているかと思いますが、体調には十分お気をつけ頂き、一日も早く恐れのない暮らしに戻れることを願っています。

新型コロナは人と人との距離を離しました。「膝を突き合わせる」という言葉がありますが、今は人に向かって話しをするどころかオンライン以外会いに行くこともできません。かつてニュ-スで上皇陛下が被災地に出向かれ、膝をついて目線を下げて語られるお姿を拝見し心打たれましたが、そのようなお姿も今後は見られなくなるのでしょうか。膝を突き合わすことは人に寄り添ったり、その人のことを深く知ろうとする行為のひとつでもあり、それができなくなることは非常に歯がゆい感じがします。飛沫感染防止用のアクリル板やビニ-ル越しでしか話ができず、人との繋がりが薄れていく気がしますが、感染を防ぐためには仕方がないと思います。ソーシャルディスタンスに終わりが来るのかと考えるとここ数年は抑制されると思っています。しかし弊社の理念は「縁を育む」です。人との関係性を育むことがミッションです。建築を通じて人と人、人と場所、人と機会を繋げることで暮らしを豊かにし大垣をおもしろい街にすることが目標です。家のプランをするときもそうですが、条件に抑制されるほど以外に面白いアイディアが浮かぶものです。今の状況を好機ととらえてトライアンドエラ-を繰り返しながら今後も貢献できるように挑戦していきたいと思います。

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