write by 豊田

今回は、今月行った山梨研修のお話をしたいと思います。

6月4日に男性社員で山梨の清春芸術村に研修に行ってきました。

研修の目的は、事務所にこもって図面を書いているだけでは新しい発想は浮かばないので、良い建築、面白い建築、新しい建築、文化、芸術に実際に触れることで、自分の中の引き出しを増やし、お客さんにより良い、面白い提案ができるようになるためです。

定期的にこの研修を行う予定で、今回がその第1回目の研修でした。

今回行った清春芸術村には広い敷地の中にいくつかの建築物が建っていて、見学するというものでした。

中でも私の中で印象的だった2つの建物について紹介したいと思います。

   

まず1つ目は藤本照信さんの設計の茶室です。

この建物は、実際に立っている樹にツリーハウスのような茶室を造ったものです。

天候が悪かったからかコロナの影響か、茶室に上がることができなかったのが残念でしたが、外から見るととても異様な光景でした。

柱となるのが樹1本だけという、不安定そうな外観なのに倒れずに建っていて、軸となる樹は太くしっかりしているのですが、茶室自体は浮遊感のするなんとも不思議な建物でした。

この茶室を計画するにあたって、構造についてはもちろん、外からの見せ方、素材などを幾度となく検討されたのだろうな、と考えるのが楽しい建物でした。

   

2つ目は安藤忠雄さんの光の美術館です。

この建物には照明がありません。自然光のみで鑑賞する美術館です。

季節によって、時間によって、天候によって見え方が変わります。

今回は天候が良くなかったので太陽光による陰影を感じることはできませんでしたが、天窓からの外光で全体的に明るくなっていたので、建物を見るには良かったです。

光の美術館は、内装はどうして美しく見えるのだろうか?この部材はどうしてこの大きさなのだろうか?どうしてこの位置なのだろうか?などを考えながら見学しました。

いろんな位置から見てみたり、手すりの大きさや間隔を測ったりしながら、先輩方と美しく見える理由を考えながら見学しました。

先輩方の意見を聞き共感したり、自分自身で体感しながら大きさや美しさを感じたりでき、とても勉強になる見学でした。

今回は私が特に印象的だった2つの建物について紹介しましたが、清春芸術村の見学を通して、実際に見て、体験することの大切さを学びました。

これからも会社の研修だけでなくもっといろんなものに触れて、学んでいきたいと思いました。